はじめに知っておくこと

海外通販の関税と消費税免税になる金額と、2028年4月からの変更

更新

海外の通販サイトで買ったものを日本へ送ってもらうと、自分で使うためのもの(個人輸入)でも、原則として関税と消費税がかかります。ただし、金額が小さいときは免税になります。

このページでは、いまのルールと、2028年4月1日から変わるルールを分けて説明します。

先に結論

  • 2028年3月31日まで:自分で使うものは、商品代金の6割(0.6掛け)が税金の計算のもとになります。これが1万円以下なら関税も消費税もかからないので、商品代金が16,666円までなら、ほとんどの品物は免税です。
  • 2028年4月1日から:0.6掛けがなくなります。免税になるのは、送料などを含めた金額が1万円以下のときです。
  • 革のバッグ・革靴・ニットの服などは、1万円以下でも免税になりません。

金額を入れて目安を出したいときは「関税・消費税の計算」が使えます。

税金の計算のもとになる金額(課税価格)

関税と消費税は、「課税価格」という金額をもとに計算します。

自分で使うために輸入するもの(個人使用)は、海外小売価格に0.6を掛けた金額が課税価格になります(課税価格の決定の特例)。海外小売価格は、原則として実際に支払った商品の代金です。送料が商品代金と分けて書かれていれば、送料は含めません。

課税価格 = 海外小売価格 × 0.6

人へ売るため・仕事で使うために輸入するものは、この特例は使えません。商品代金に送料と保険料を足した金額が課税価格になります。

1万円以下は免税

課税価格の合計が1万円以下なら、関税と消費税は免除されます。個人使用なら0.6を掛けるので、商品代金16,666円までが目安です。

ただし、次のことに気をつけます。

  • お酒の酒税、たばこの税金は免除されません。
  • 免税にならない品物があります。 革製のバッグ・ハンドバッグ・手袋、履物(革靴など)、スキー靴、ニット製の衣類(Tシャツ、セーターなど)、パンスト・タイツなどは、1万円以下でも関税がかかります。
  • 1回の輸入で判定します。 同じ注文(1枚のインボイス)を分けて送っても、合計で判定されます。郵便で、同じ人から同じ人へ同じころに分けて送ったものも合計されます。

1万円を超えたときの関税(簡易税率)

課税価格の合計が20万円以下のときは、品物ごとの細かい税率ではなく、7つに分けた「簡易税率」を使います。

品物の例 関税率
お酒(ワイン/焼酎などの蒸留酒/清酒・りんご酒など) 1Lあたり70円/20円/30円
トマトソース、氷菓、毛皮製品など 20%
コーヒー、茶(紅茶を除く)など 15%
衣類と衣類附属品(ニット・メリヤス編みを除く)など 10%
プラスチック製品、ガラス製品、銅・アルミなどの製品、家具など 3%
ゴム、紙、陶磁器、鉄鋼製品、すず製品 無税
そのほかのもの 5%

出典:少額輸入貨物の簡易税率(税関)

次のものには簡易税率を使わず、ふつうの税率(一般税率)がかかります。税率が高めのものが多いので、注意します。

  • 米などの穀物、ミルク・クリーム、ハムや牛肉の缶詰などの肉の加工品
  • たばこ、精製塩
  • 旅行用具・ハンドバッグなどの革製品、ニット製の衣類、履物

もともと関税が無税の品物(化粧品など、無税のものが多い)は、関税はかからず消費税だけがかかります。品物ごとの税率は、税関の実行関税率表で調べられます。

革靴の関税はとくに高い

革靴は、税率か「1足あたりいくら」のうち高いほうがかかる、とても高い関税です。1万円以下の免税もありません。海外で革靴を買うときは、税関の実行関税率表(第64類 履物)で確かめるか、税関の相談窓口に聞いてから買うと安心です。

消費税の計算

輸入のときの消費税は、課税価格に関税を足した金額にかかります。

消費税 =(課税価格 + 関税)× 10%(食品は8%)

食品(お酒を除く)は軽減税率の8%です。実際には、国の消費税と地方消費税に分けて、端数を切り捨てて計算するので、数十円〜数百円ずれることがあります。

計算の例(2028年3月31日まで)

10万円の服(ニットではないもの)を買ったとき
  • 課税価格:100,000円 × 0.6 = 60,000円
  • 関税:60,000円 × 10% = 6,000円
  • 消費税:(60,000円 + 6,000円)× 10% = 6,600円
  • 合計:12,600円(ほかに、配送会社の通関の手数料がかかることがあります)
16,000円のコーヒー豆を買ったとき
  • 課税価格:16,000円 × 0.6 = 9,600円
  • 1万円以下なので、関税も消費税もかかりません

2028年4月1日から変わること

2026年度の税制改正で、海外からの少額の通販にかかる税金のしくみが変わることが決まりました。

0.6掛けの特例がなくなる

個人使用の「海外小売価格×0.6」の特例は、2028年3月末で廃止されます。4月1日からは、1万円以下かどうかを、0.6を掛けない課税価格で判定します。この場合の課税価格は、ふつうは商品代金に日本までの送料と保険料を足した金額です。

これまで商品代金16,666円まで免税だったものが、送料込みで1万円までになる、と考えておくとわかりやすいです。

例:15,000円の化粧品を、送料1,000円で送ってもらったとき
  • 2028年3月31日まで:15,000円 × 0.6 = 9,000円 → 免税
  • 2028年4月1日から:15,000円 + 1,000円 = 16,000円 → 1万円を超えるので課税(化粧品は関税が無税のものが多く、その場合は消費税だけで約1,600円)

海外のお店が、売るときに消費税を取るようになる

もうひとつの変更は、1点1万円以下の商品を日本へ直接送る海外の通販事業者に、日本の消費税を納める義務ができることです(日本向けの売上が年1,000万円を超える事業者など)。

買う側から見ると、iHerb のように日本へ直送してくれるお店では、注文のときに消費税が上乗せされるようになると考えられます。お店が登録をしていれば、輸入のときに消費税が二重にかかることはありません。

海外転送サービスを使う場合は、お店はアメリカの住所へ送るので、この「売るときの消費税」の対象ではありません。輸入のときの判定(送料込みで1万円以下なら免税)を考えます。

細かいところは、これから決まることもあります

具体的な手続きや、お店ごとの対応は、2028年に向けて順に発表されます。大きな買い物をするときは、税関や財務省の最新の案内を確かめてください。

税金の払い方

払い方は大きく2つあります。

注文のときに払う

Amazon.com の「Import Fees Deposit(輸入手数料の前払い)」のように、注文のときに関税・消費税の見込み額を一緒に払うお店があります。海外の百貨店やセレクトショップでは、Borderfree や Global-e といった越境販売のしくみで、関税・消費税をまとめて計算して払えることがあります。

受け取るときに払う

配送会社(日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便、DHL、FedEx など)が立て替えて払い、受け取るときに請求されます。現金のほか、会社によってはカードやオンラインで払えます。立て替えの手数料や通関の手数料がかかることがあります。

「関税の支払い」をうたう偽のSMSに注意

配送会社を名乗って「関税の支払いが必要です」とリンクを送ってくるSMSやメールがあります。リンクは開かず、配送会社の公式サイトやアプリで、追跡番号から確かめてください。詳しくは「海外通販で困ったとき」にまとめています。

税金のほかに気をつけること

関税・消費税を払えば何でも輸入できるわけではありません。医薬品や化粧品の数量、食品、肉製品、植物などには、別の決まりがあります。「個人輸入できないもの・量に決まりがあるもの」もあわせて読んでください。

調べるときの公式ページ

わからないときは、各地の税関の相談官に電話やメールで聞けます。

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