ぬか床の手入れとトラブル混ぜ方・水っぽい・酸っぱい・白い膜・カビ・長期不在

ぬか床は生きもの、とよくいわれます。乳酸菌や酵母などの微生物のバランスで、味もにおいも変わります。手入れの基本はよく混ぜることと、水分と塩分を保つことの2つです。
このページでは、毎日の手入れと、よくあるトラブルの直し方をまとめました。ぬか床をこれから作る場合は「ぬか床の作り方」をどうぞ。
毎日の手入れ
かき混ぜる
| 置き場所 | 混ぜる回数の目安 |
|---|---|
| 常温(20〜25℃) | 1日1〜2回(夏は2回) |
| 冷蔵庫 | 2〜3日に1回 |
| 市販の発酵済みぬか床(冷蔵庫) | 週に1回程度(商品の説明に従う) |
底から大きく、上下を入れ替えるように混ぜます。ぬか床の中には、空気を嫌う乳酸菌と、空気を好む酵母などが一緒にいます。混ぜることで空気の量が変わり、どれか1種類が増えすぎるのを防ぎます。
混ぜたあとは、手で押さえて空気を抜き、表面を平らにならします。容器のふちについたぬかは、カビの原因になるのでキッチンペーパーで拭き取ります。
手を清潔に
混ぜる前には手をよく洗います。ハンドクリームや石けんが残っていると、においの原因になります。
漬けていない日も混ぜる
野菜を漬けていない日も、混ぜる手入れは続けます。
よくあるトラブルと直し方
水っぽくなった
野菜から出た水分がたまると、ぬか床がゆるく、味がうすくなります。
- キッチンペーパーで吸い取る:表面に水がたまっていれば、ペーパーで吸い取ります。
- くぼみを作る:ぬか床の真ん中にくぼみを作っておくと、水がたまるので、スプーンなどですくい取ります。
- 足しぬかをする:ぬか100gに塩6〜10gを混ぜたものを加えて、かたさを戻します。
- 干し椎茸や昆布を入れる:水分を吸ってくれるうえ、うま味も加わります。
酸っぱい
乳酸菌が増えすぎると、ぬか漬けが酸っぱくなります。気温の高い夏や、混ぜる回数が少ないときに起こりがちです。
- 足しぬかをする:新しいぬかと塩を足して、酸味をうすめます。
- よく混ぜる:空気を入れて、乳酸菌の増えすぎをおさえます。
- 涼しい場所に移す:夏は冷蔵庫に移すと、発酵がゆっくりになります。
- からし粉を少し混ぜる:発酵をおさえる働きがあり、昔から使われてきた方法です。
塩辛い・味がうすい
- 塩辛い:漬け時間を短くするか、ぬかだけを足して塩分をうすめます。
- 味がうすい・野菜が漬からない:ぬか床の塩分が足りないか、水っぽくなっています。塩を少し足し、水分を取ります。
白い膜が張った
表面に白い膜のようなものが張るのは、多くの場合「産膜酵母」という酵母の一種で、カビではありません。混ぜる回数が少なく、表面の空気に触れている時間が長いと出てきます。
- うすく取り除くか、混ぜ込みます。少量なら混ぜ込んでも問題ありません。
- 増えすぎると、においや味が悪くなるので、混ぜる回数を増やします。
カビが生えた
青や緑、黒、ピンク色の、ふわふわした綿のようなものはカビです。
- カビの部分を、まわりのぬかごと多めにスプーンで取り除きます。
- 取り除いたあと、表面に塩を少しまぶし、よく混ぜます。
- カビが広い範囲に広がっていたり、奥のほうまで変色していたりする場合は、無理に使わず、ぬか床を作り直します。
においが気になる
- シンナーやセメダインのようなにおい:産膜酵母が増えすぎたサインです。底からよく混ぜて、表面のぬかを奥に入れます。
- 足のにおいのような、むっとしたにおい:空気を嫌う菌(酪酸菌)が増えたサインです。混ぜる回数を増やして、空気を入れます。
- 腐ったような強いにおい:混ぜても改善しない場合は、作り直すほうが安心です。
留守にするとき
旅行などで数日〜長期間、手入れができないときの方法です。
- 数日なら冷蔵庫へ:常温のぬか床も、冷蔵庫に入れておけば数日は混ぜなくても大丈夫です。
- 1〜2週間なら「塩ぶた」:漬けている野菜をすべて取り出し、表面を平らにならして、塩を1cmほどの厚さにかぶせ、冷蔵庫に入れます。再開するときは、塩の層を取り除いてから混ぜます。
- もっと長いなら冷凍:ぬか床は冷凍保存できます。保存袋に小分けにして冷凍し、使うときは冷蔵庫でゆっくり解凍してから、よく混ぜます。
ぬかが減ってきたら

漬けるたびに野菜についてぬかが少しずつ減り、ぬか床も水っぽくなっていきます。量が減ってきたら、足しぬかをします。
- 生ぬかや炒りぬか100gに、塩6〜10gを混ぜたものを足します。
- 市販のぬか床には、補充用のぬかも売られています。
動物性の食材を漬けるとき
肉や魚、卵、チーズなどを漬けるときは、ぬか床を傷めないように、ぬかを少し取り分けてラップや保存袋で漬け、使ったぬかは捨てます。食材ごとの漬け方は「ぬか漬けの作り方・食材一覧」で紹介しています。